後遺障害事例

MCL内側々副靱帯損傷(ないそくそくふくじんたいそんしょう)

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1.内側々副靱帯損傷とは

交通事故が原因で、内側々副靱帯損傷になってしまうことがあります。

靭帯は、膝を締め付けて安定させるベルトのような組織です。膝の靱帯には、左右にある内・外側々副靭帯と、膝の前後にある十字靭帯の4つがあり、膝を強く固定しています。

ところが、交通事故の外傷で、靱帯が伸びきってしまったり、部分断裂してしまったり、全部が断裂してしまったりすると、膝ががくがくと緩んでしまったり、膝崩れを発症したりします。このことを、医学的に、「動揺関節」と言います。

 

MCL内側々副靱帯の構造は浅層、深層、後斜靱帯の3層から成り立っています。長さは10cm程度、幅は3cm程度であり、膝関節の内側部分を、大腿骨内上顆から𦙾骨内側部にかけてつないでいます。

MCLは、膝の靭帯の中でも最も損傷を受けやすい組織です。「側副靱帯」は膝の内側と外側にありますが、交通事故でもスキーやサッカーなどのスポーツのケースでも、圧倒的に内側の靱帯損傷が多いです。

特に、膝が外に向かって強く押し出された場合や、外側に向けて強くひねられた場合に、関節が耐えうる限度を超えて、MCLが断裂しやすいです。

 

2.症状と診断方法

交通事故でMCI内側々副靱帯損傷となると、膝関節内に出血が起こって腫れ上がります。激痛があるので車のアクセルを踏むこともできなくなります。

 

内側々副靱帯損傷の診断をするときは「外反動揺性テスト」によって調べます。患者の膝を伸ばし、𦙾骨を外側に反らしたときに膝がぐらつくと、症状があると推定されます。

損傷レベルを詳しく調べるためには、単純レントゲン検査や、CTスキャン、関節造影、MRIなどの検査を行います。

 

膝関節の動揺性については、ストレスXPテストによって証明します。

ストレスXPテストとは、𦙾骨を外側に押し出して、ストレスをかけた状態において、レントゲン撮影を行うものです。

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断裂していると、𦙾骨が外側に押し出された映像が写ります。

 

交通事故でMCL損傷となった場合、単独の症状であれば、痛みやぐらつきも少ないので、手術は不要なことが多いです。その場合、膝の外反を避けながら、運動療法による筋力訓練を続けていきます。

アスリートなら2週間程度で復帰する方もおられますが、一般の交通事故被害者の場合、靭帯が完全に回復するために、約3ヶ月間かかります。

 

交通事故でMCL内側々副靱帯損傷となったときには、多いのは単独損傷ですが、ときにはACLPCLの損傷、内側半月板損傷を合併するケースもあります。

ACL、MCLと内側半月板損傷をすべて合併したケースは「Unhappy Trias(不幸の3徴候)」と呼ばれ、重傷です。

単独損傷の場合には、受傷後初期段階で適切に固定すれば安定するものですが、ACL損傷を合併すると、安定しにくく、半月板損傷に進行することも多くなります。

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3MCL内側々副靱帯損傷における後遺障害のポイント

 

3-1.膝の靱帯損傷のレベル

膝の靱帯損傷は、以下の3つのレベルに分類されます。

 

  • Grade I  靭帯繊維に軽度の損傷のあるもの
  • Grade II 機能に影響を与える程度に損傷はあるが、一部の繊維に連続性が残っているもの
  • Grade III 靭帯の完全断裂により高度の不安定性を有するもの

 

Grade I の場合は部分的な損傷であり、「膝関節の捻挫」程度のものです。

膝には4種類の靱帯がありますが、いずれの損傷でも、GradeⅠ、Ⅱの場合には保存療法によって改善できます。

Grade IIIの場合、保存療法では対応できないので、早期に靱帯再建術(外科手術)が必要となります。

ただ、専門医でないと、適切に手術対応ができないため、対応が後手となって後遺障害が残ってしまう例があります。

 

3-2.ストレスXP撮影について

ストレスXP撮影は、膝の不安定性を証明するために非常に重要です。

分析を行うときには、健側と患側を比較してその差を確認しなければなりませんが、そのためには、撮影時における放射線の照射方向が重要となります。正確な「正面」や「側面」の撮影を行わなければ、判断を誤ってしまうのです。撮影時には、技師の技量も必要です。

 

また、MRI画像撮影も、靭帯や半月板損傷の診断に欠くことのできない重要な検査です。靭帯の断面を撮影することで、靭帯損傷を適切に評価できます。

 

3-3.後遺障害認定対象について

内側々副靱帯損傷となった場合、後遺障害として認定される可能性がある症状は、動揺関節と損傷部の痛み、神経症状です。

 

後遺障害認定の可能性について、損傷のグレード別に検討しましょう。

まず、MCL単独の損傷でGrade Iの場合には、基本的に後遺障害は残りません。

Grade IIの場合には、ストレスXP撮影によって軽度の関節動揺性を証明し、靱帯の損傷そのものについてはMRIによって証明すると、127号が認定される可能性が出てきます。運動痛が残った場合には、149号や1213号の神経障害が認定されることもあります。

Grade IIIの損傷を受けて、手術を受けられずに保存療法を選択されて、症状が陳旧性となった場合には、深刻な左右方向への動揺が発生するケースがあります。この場合には、ストレスXP撮影とMRIによって症状を丁寧に立証すると、後遺障害として1011号が認められる可能性が出てきます。

 

なお、動揺関節の機能障害及び運動痛の神経症状の両方がある場合には、併合されず、いずれか上位の後遺障害等級が認定されます。

 

以上のように、交通事故で、内側々副靱帯損傷となったとき、程度が酷い場合や他の靱帯損傷と合併している場合には困難な症状が出ることがあり、後遺障害が認定される可能性も高くなります。より高い等級の後遺障害認定を受けるためには、弁護士によるサポートが必要ですので、交通事故に遭って膝を怪我された場合には、まずはアジア総合法律事務所の弁護士までご相談下さい。

当事務所では、福岡のみならず、九州、全国からご相談やご依頼を受け付けております。

 

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