後遺障害事例

手指の欠損について

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無題

 

手指の欠損についてですが、例えば、鋭利な刃物できれいに切り落とした場合は、血管や神経の切り口も綺麗で、再接着の成功率は高いと言えます。

一方、何かに巻き込まれたりして、欠損してしまった場合は、血管も神経もズタズタになっているので、再接着の成功率は、ほとんどないといっていいでしょう。

よく、指を切断した場合は、切断した指を氷詰めにして、病院に持っていくといいと言われますが、この方法は、本当に有効です。

ビニール袋に氷を詰めて切断した指を冷やして、病院に持っていったときは、24時間以内、氷詰めにしない常温では、6時間以内であれば、再接着の成功率が高いというデータがあるようです。

なお、当然のことですが、切断した傷口の止血時間も、再接着には重大な影響があります。

 

再接着は、専門医の領域であり、現在はマイクロサージャリーつまり、顕微鏡下での手術により、細い神経や血管の接合術が行われています。

 

手指は親指、人差し指、中指、薬指、小指の5本で構成されています。

この中で、機能的な面見た場合で、一番大切なのは親指です。

なぜなら親指は手指全体の機能の40%を占めるとされているからです。

したがって、これを失うと後遺障害等級も912号が認定されます。

なお、親指と小指でものを挟めるだけで、その手の能力は高まると言われており、小指の欠損は129号が認定されています。

 

次に大事なのは人差し指で、等級序列では2番目、11級8号が認定されています。

人差し指、中指、環指=薬指の切断は、同列の扱いです。

優先順位の最後は小指とされています。 

 

小指と薬指はあまり使わないようですが、実はパワーグリップの主役をなす指です。小指の一部をカットすると物を力強く握れなくなります。

このことは、小指を上げたままにして手を握ると理解ができます。

このことが重大な影響を及ぼす職業は、プロゴルファーです。

プロゴルファーであれば、グリップの低下は深刻な障害となります。

 

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手指を失ったものとは、親指では、指節間関節=IPより先、その他の指では、近位指節間関節=PIPより先となります。

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親指以外では、第1関節=DIPより先を失っても、146号が認定されるに過ぎません。

このケースでは、DIPより先の2分の1以上を失っていれば、146号の認定です。

 

まとめ

手指の重要度は、親指が一番であり、人差し指、中指、薬指が同列であり、小指が最後になります。

指の欠損は、14級にとどまり、障害の程度に比べて賠償金が少ないと思われる結果になることもあります。

 

 

 

手指の欠損における後遺障害のポイント

 

症状固定時期について

切断とは、非可逆的損傷つまり、時間が経過しても元には戻りませんから、6カ月を待つ必要はありません。

切断肢の断端形成が完了し、幻肢痛が改善したときが、症状固定のタイミングとなります。

断端形成とは、切断端を皮膚で覆う形成術のことです。つまり、傷口がきれいに治ることを言います。

 

また、手指を切断することで、存在しないはずの部分に感覚を感じることがあり、切断患者の5080%に、その症状が認められています。

なくなった部分があるかのように感じることを幻視と言い、幻視部分が痛むように感じるときは、幻肢痛と言います。

幻肢痛の原因については諸説あり、痛みは、神経の切断後に脳に起こる変化が原因であるという説、

神経の断端からの刺激が脳に伝わって痛みを起こすという説、

心理的原因説などが議論されていますが、まだ決着がついていません。

原因不明の状態が続いているのです。

 

まとめ

手指を欠損した場合の症状固定時期は、傷口がきれいに治り、幻肢痛がなくなった時になります。

なお、幻肢痛とは無くなったはずの指の痛みを感じることです。

この原因は、今だに解明されていないようです。

 

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