後遺障害事例

視神経管骨折 (ししんけいかんこっせつ)

視神経管とは、眼と脳をつなぐ視神経を包み込んでいる管(くだ)のことです。視神経管骨折とは、この管を骨折することです。

視神経管を骨折すると、視神経を圧迫するおそれがあります。視神経とは、視覚の情報を脳に伝える重要な神経です。視神経が圧迫されるということは、視覚の情報が脳に伝わらなくなり、視野や視界に障害が生じることになります。

下記のイラストを見てください。左のイラストは、人間の頭部を真横から表したものです。が視神経で、が視神経管です。

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視神経の走行

  眼球 視神経 視神経管 視交叉 後頭葉視中枢

(1)原因

交通事故で眉毛の外側を強打すると、視神経管を骨折することが多いといわれています。特に、歩行者、自転車やバイクの運転者が転倒した際に多発しています。

車と車が正面衝突した場合にも、助手席や運転席の人物がシートベルトをきちんと締めていないときは、運転者や助手席の人物がフロントガラスに突っ込むことになり、眼球にガラスが刺さって視神経管を骨折することがあります。

 

 

(2)症状

視神経管を骨折すると、その中を通っている視神経を損傷します。視神経とは、眼と脳をつないでいる重要な神経です。視神経を損傷すると、視覚の情報が脳に伝わらなくなります。このため、視力低下や視野狭窄(しやきょうさく)などの症状があらわれます。

その他にも、眼球の大量出血、激痛、目の腫脹(しゅちょう)などが生じます。重度のケースでは、意識障害を発症したりショック状態となることもあります。

 

 

(3)検査

視神経管骨折の検査は、対光反射検査、細隙灯顕微鏡検査(さいげきとうけんびきょうけんさ)、眼底検査・視力検査・視野検査によって行います。

さらに、頭部のCT(スキャン)やMRIなどの画像診断を行い、骨折や出血を確認します。

このように、病院で様々な検査を行った場合は、これらの検査結果を後遺障害の資料として提出することができます。症状に即した医学的資料があれば、後遺障害を申請する際に有用な証拠となります。

ただし、どのような検査資料が有用な証拠となるのかは、被害者の個々の症状によって異なります。骨折の態様によっては、CT(スキャン)が有用な証拠となることもあれば、MRIが有用な証拠となることもあります。

病院での検査は、医学的に必要かどうかという観点によって行われます。示談手続きの証拠として有用かどうかは、考慮に入れられません。お手元の検査資料が証拠として十分であるかどうか分からないという方は、お気軽に当事務所までご相談ください。

 

 

(4)治療

視神経管を骨折すると、その中を通っている            視神経を損傷するおそれがあります。視神経が切れてしまった場合は、高度の視力障害が後遺症として生じる可能性が高く、症状によっては失明にいたるおそれもあります。交通事故から24時間以内に手術を行ったとしても、後遺障害が生じる可能性があります。

視神経が切れていない場合は、手術によって骨片を取り除くことによって症状が改善します。視力もある程度回復します。

 

 

(5)視神経萎縮

視神経管骨折によって視神経を損傷した場合は、早急に専門病院で治療を行うことが必要となります。治療が遅れてしまうと、さらに視神経萎縮を発症してしまいます。

視神経萎縮とは、視神経の血色が悪くなることです。交通事故で視神経を切断した場合は、およそ2〜3週間ほどで視神経萎縮が生じます。

 

 

(6)後遺障害

視神経管を骨折すると、多くの場合に後遺障害が生じます。後遺症としては、「失明」や「視力の低下」が代表的です。この2つをまとめて「視力障害」と呼びます。

 

①失明

失明とは、明暗を区別できない状態を指します。

失明しているかどうかは、「光覚弁(明暗弁)」によって検査をします。光覚弁(明暗弁)とは、暗室において被害者の眼の前で照明を点滅させ、照明がついているか消えているかを答えてもらうという検査です。

 

②視力の低下

視神経管骨折によって視力が著しく低下した場合は、後遺障害として申請することができます。

「視力」とは、矯正視力を意味します。矯正視力とは、眼鏡やコンタクトレンズ、眼内レンズなどを装用した場合の視力のことです。裸眼の視力ではありません。

ただし、症状によっては、眼鏡やコンタクトレンズでの矯正ができないことがあります。このような場合は、後遺障害は裸眼視力で認定されます。

以上のとおり、視神経管骨折の後遺障害としては「失明」と「視力の低下」の2つが代表的です。

これらの視力障害の申請のポイントについては、こちらをご覧ください。

 

 

(7)弁護士に依頼することの重要性

視神経管骨折の後遺症は、「失明」と「視力の低下」が代表的です。この2つをまとめて「視力障害」と呼びます。視力障害を交通事故の後遺障害として申請するには、法的な専門知識が必要となります。

視神経管骨折の検査には、非常に多くの種類があります。対光反射検査、細隙灯顕微鏡検査(さいげきとうけんびきょうけんさ)、眼底検査、視力検査、視野検査、頭部のCT(スキャン)、MRIなどです。

後遺障害を申請する際には、これらの数多くの検査結果の中から被害者の方に有用な証拠を選び出さなければいけません。病院で行った検査結果を全て提出するという方法もありますが、資料が多くなれば審査に時間がかかるというデメリットがあります。また、検査結果の中には被害者の方にとって必ずしも有利ではない資料が含まれている可能性もあります。

どのような検査資料が有用な証拠となるのかは、被害者の個々の症状によって異なります。骨折の態様によっては、CT(スキャン)が有用な証拠となることもありますし、MRIが有用な証拠となることもあります。

どのような資料が被害者の方にとって有利な証拠となるかについては、法律の専門家である弁護士が熟知しております。よって、視神経管骨折の後遺障害の申請は弁護士にご依頼されることをお勧めいたします。

また、視力障害については、もう一つ注意点があります。被害者の症状に応じて、「両目の視力障害」として申請するのか、「片方の眼だけの視力障害」として申請するのかを、適切に判断しなければいけないという点です。通常は、「両眼の視力障害」として申請しますが、症状によっては、「両眼の後遺障害」として申請すると、被害者にとって不利な結果となるおそれがあります。

いずれの方法で申請するかによって、後遺障害の等級が左右され、ひいては交通事故の示談金の金額が大きく変わる可能性があります。後遺障害の等級が1級上がるだけでも、示談金が大きく増加する可能性があります。

 

このため、当事務所で視力障害の後遺障害の申請をする際には、お客様がより上位の等級を獲得できるように、お客さまの症状を詳しく分析したうえで、「両眼の視力障害」として申請するのか「片眼の視力障害」として申請するのかを決定いたします。

弁護士が交通事故の状況や後遺症の具体的内容を詳しくお聞き取りしたうえで、お客さまと十分にご相談して方針を決定いたします。

 

アジア総合法律事務所では、日頃から交通事故の解決に力を入れており、福岡をはじめとして全国各地から交通事故のご相談を受け付けております。視神経管骨折の後遺症でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

 

当事務所には、年間約200件にのぼる交通事故・後遺障害のご相談が寄せられます。
多くは福岡県内の方ですが、県外からのご相談者もいらっしゃいます。

詳しくは「解決事例」へ

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