後遺障害事例

肺挫傷

(1)仕組み

 呼吸をするために欠かせない「肺」は、心臓を挟み左右に1つずつあります。
肺は、空気の出し入れを行っており、肺胞で酸素を血液中に取り込み、血液中の二酸化炭素(炭素ガス)を排出するというガス交換作業を行っています。肺を直接包んでいる膜は胸膜と呼ばれます。
 また、左右の肺に挟まれた胸腔の正中部は横隔膜と呼ばれ、心臓・胸腺・気管・気管支・食道・大動脈・大静脈・胸管・神経などの器官が存在しています。

(2) 肺挫傷とは

 交通事故によって胸を強打したり、高所からの墜落やの表面に損傷はないものの、肺の内部、肺胞、毛細血管が断裂して内出血や組織の挫滅を来すことがあります。
 肺挫傷とは、肺に内出血が出来た状態のことをいい、打撲でいうところの青あざのような感じです。
 肺の表面部分を損傷した場合には、肺裂傷とよばれ、肺裂傷では、裂傷部位から肺の空気や血液が漏れ、気胸や血胸となります。

(3) 症状

交通事故による肺挫傷の場合、以下の症状が現れます
 ・呼吸困難
 ・頻呼吸
   1分間に25回以上呼吸が行われる状態のことです
 ・血痰
 ・胸の痛み、不快感
 ・チアノーゼ

   血液中の酸素が欠乏して皮膚や粘膜が青紫色になることです。
   赤血球の中には酸素を運搬するヘモグロビンが含まれています。
    正常な動脈血は98~100%が酸素と結合し、参加ヘモグロビンとなって体内を循環しています。このとき、動脈血は赤色をしていますが、
   酸化ヘモグロビンの割合が低下し、酸素と結合していないヘモグロビンの割合が増加すると、赤色から紫色へ変色するため、この状態をチアノーゼと
   呼んでいるのです。
 ・低酸素血症
   身体の組織に十分な酸素がいきわたらず、組織が酸化することにより代謝が不十分になる状態のこと

(4) 診断方法

肺挫傷が疑われる場合、以下の検査によって診断が下されます

① 胸部XP、CT検査

   
上記画像のすりガラス状に白っぽく見える部分(黒い矢印)は、肺挫傷をきたしている部位です。
そして、画像の左上部分(黄色矢印)は、肺挫傷の部位から空気が漏れて肺が委縮している様子が写っています。

② スパイロメトリー検査

呼吸によって肺から出入りする空気量を測定する検査です
スパイロメトリー検査の結果と呼吸困難の程度による後遺障害等級は以下の通りです。

③ 動脈血酸素分圧/動脈血炭酸ガス分圧

血中の酸素および炭酸ガスの圧力を測定する検査
動脈血酸素分圧と動脈血炭酸ガス分圧の検査結果と後遺障害等級は以下の通りです。

④ 心肺運動負荷試験CPET

運動することにより心肺機能に負荷をかけ、運動中及び運動前後の症状や状態から有酸素能力等を調べる検査
・6分間歩行テスト
 普段歩く速さで6分間あるき、歩行距離、息切れ具合、脈拍、血圧、心拍数等を記録測定する検査
・トレッドミル
 マスクをはめながらベルトコンベヤーの上を歩いて最大酸素摂取量を測定する検査
・自転車エゴメーター
 マスクをはめながらエアロバイクを漕いで最大酸素摂取量を測定する検査
    

(5)治療

  軽度の肺挫傷では、多くの場合は無症状で気づかないまま治癒していることもあります。呼吸の状態が保たれていれば、自然と回復するものです。
  通常の肺挫傷の場合、外傷から数時間で呼吸困難、頻呼吸、血痰、チアノーゼ等の症状が現れ、これらに対しては、安静、酸素吸入、肺理学療法の治療が行われます。
  特に、酸素吸入を継続することによって、喀出※を促すことは無気肺※の予防に役立ちます。
  ※喀出とは、気道内の血液や気管支分泌物を痰とともに体外へ排出することです。
  ※無気肺とは、肺の中の空気が著しく減少することから起こる呼吸障害のことです。

(6)後遺障害等級について

  後遺障害等級の認定が行われるにあたって、調査事務所は以下の5項目につき顧問医の意見を求め、呼吸困難の等級を高度・中程度・軽度に分類し、等級を認定しています。
  ①軽度の呼吸困難
   呼吸困難のため、健常者と同様には階段の上り下りができない場合をいいます。
   軽度の呼吸困難で該当する等級は、9級11号、11級10号、13級11号です。
  ②中程度の呼吸困難
   呼吸困難のため、平地でさえ健常者と同様には歩けないが、自分のペースでなら1㎞程度の歩行が可能である場合をいいます。
   中程度の呼吸困難で該当する等級は、7級5号です。
  ③高度の呼吸困難  
   呼吸困難のため連続しておおむね100m以上歩けない状態である場合をいいます。
   高度の呼吸困難で該当する等級は、1級2号(別表Ⅰ第1)、2級2号(別表Ⅰ)、3級4号(別表Ⅱ第2)、5級3号(別表Ⅱ)

 

 

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