後遺障害事例

肩甲骨骨折 (けんこうこつこっせつ)

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1.肩甲骨とは

交通事故に遭うと、肩甲骨を骨折することがあります。

肩甲骨は、背中側の肩の部分の骨であり、比較的薄い板状骨の形状です。

他の骨と関節を形成していないこともあり、比較的自由な動きをします。構造的に外からかかる力に弱くなっていますが、多くの筋肉に囲まれることにより、補強されています。

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2.肩甲骨骨折の症状

肩甲骨骨折の症状は、以下の通りです。

  • 肩の後方部に、激痛が走る
  • 肩の後方部が青黒く変色している
  • 肩や肘を動かせなくなる

 

交通事故に遭い、上記の3つの症状が揃ったら、肩甲骨が骨折していると考えられます。

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肩甲骨骨折した場合、肋骨が邪魔をするのでレントゲンでは読み取りにくくなります。

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              CT画像

 

交通事故に遭って肩甲骨を骨折するケースで多いのは、肩が地面に叩きつけられることにより、肩甲骨に直接的な打撃を受ける場合です。多くのケースでは、肩甲骨体部の「横骨折」または「縦骨折」になりますが、より直接的に肩甲骨が打撃を受けた場合には、鎖骨骨折や肋骨骨折、肩鎖靱帯の脱臼骨折などが発生する可能性もあります。

 

最近の交通事故で、弁護士にご相談のあった例では、自転車乗車中、左肩を下にして土手に落下してしまい、左肩鎖関節脱臼骨折、肩甲骨及び2本の肋骨を骨折された方がおられました。

この方の場合、左肩関節の機能障害となって後遺障害1010号、肩胛骨の変形によって後遺障害125号となって、併合9級の認定となりました。

 

3.肩甲骨骨折の治療方法

肩甲骨骨折によって手術を行う例は少ないです。保存療法を選択し、三角巾やストッキネット、装具の装着などにより、3週間程度肩を固定する方法が一般的です。

肩の固定期間を終えると、軽いリハビリ(振り子運動など)、温熱療法(ホットパック)などの理学療法を行います。肩甲骨の単独骨折の場合、適切に治療を継続すると、後遺障害が残らずに、3か月程度で完治することが多いです。

 

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4.外科手術が必要なケース

図のの部分において鎖骨骨折が起こると、不安定な状態になるので鎖骨の内固定をしなければなりません。また、関節窩関節面骨折となり、骨片が大きいケースでは、将来の脱臼しやすくなるので予防の必要があります。

烏口突起骨折となって肩鎖関節脱臼が同時に起こったケースや、肩峰骨折となって肩峰が下方向にずれてしまったとき、肩峰棘骨折となって基部より外側が骨折した場合にも、保存療法では対応できないので、外科手術を行います。

 

5.肩甲骨骨折における後遺障害のポイント

5-1.基本的には後遺障害が残らない

肩甲骨の体部の単独骨折を「関節外骨折」と言いますが、こうした肩甲骨の単独骨折の場合、多くのケースで保存治療が選択されますし、治療期間は長くても3か月程度です。そして、後遺障害が残らずに完治するケースが多いです。

ただし、肩甲骨骨折で骨折部に軋轢音が発生し、圧痛と肩関節の運動制限が残って後遺障害126号が認められたケースなどもあります。このようなことからすると、肩甲骨の単独骨折であっても予断は禁物であり、骨折部の3DCT画像を丁寧にチェックして、症状を精査すべきです。

 

5-2.肩甲骨骨折で後遺障害が認定されたケース

肩甲骨骨折で後遺障害が認定された具体例を2例、ご紹介します。

 

126号が認定されたケース

交通事故で「右肩甲骨体部横骨折、右肋骨骨折、右鎖骨遠位端骨折」となった30代男性のケースです。右鎖骨遠位端骨折については、AOプレートで固定されており、変形はありませんでした。

この方の場合、リハビリの開始が遅れたために筋力の低下が進行し、右肩関節の腕を挙げる機能に障害が発生しました。つまり、右肩関節が拘縮して可動域が2分の1以下に制限されたのです。

なお、骨折部の3DCTを確認すると、骨癒合の状態は良好で、大きな変形はありませんでした。

このケースでは被害者請求を行ったところ、後遺障害126号の認定となりました。リハビリ開始が遅れて右肩関節が拘縮したことは、被害者の責に帰すべきと判断されたために低めの等級になりました。

 

9級の認定となったケース

自動車の助手席に同乗していて交通事故に遭った40代男性のケースがあります。

この方の場合、交差点で右折する際に対向直進車に衝突されて、「左第26肋骨骨折、左肺挫傷、左鎖骨遠位端骨折、左肩甲骨骨折、左第36肋骨骨折」の傷病を負い、「フレイルチェスト」の状態になりました。

 

事故当時、左肺全体が肺挫傷状態となっており、集中治療室(ICU)に入り、気管挿管によって陽圧人口呼吸管理が行われました。重症でしたが2週間で抜管できる程度に回復し、受傷後6か月で症状固定しました。この方は、フレイルチェストの症状があったため、救命のために陽圧人口呼吸管理による治療が優先されて、左肩関節の可動域が2分の1以上制限される結果になりました。

後遺障害等級認定請求をすると、左鎖骨遠位端部の変形によって125号、左肩関節の運動制限によって1010号、併合9級が認定されました。

5-3.他の骨折を合併することが多い

これまでの弁護士としての交通事故取扱い経験においては、肩甲骨骨折は、単独ではなく鎖骨の遠位端骨折や肩鎖靱帯の脱臼骨折、肋骨骨折と合併して起こることが多いです。

そこで、後遺障害認定請求をするときには、肩甲骨骨折のみにこだわらず、肩関節全体を見据えて症状の検証を進める必要があります。

 

交通事故で肩甲骨を骨折した場合、まずは適切に治療を受ける必要があります。他の症状を合併しているようであれば、丁寧に症状を検証し、後遺障害認定を受ける必要があります。交通事故に遭われてお困りのケースでは、お気軽にアジア総合法律事務所の弁護士までお気軽にご相談下さい。

当事務所では、福岡のみならず、九州、全国からご相談やご依頼を受け付けております。

 

 

 

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