後遺障害事例

右手首の腱鞘炎(けんしょうえん)と前腕部の炎症(えんしょう)

腱鞘(けんしょう)とは、手の腱(けん)が通るトンネルのことです。腱鞘の内側に炎症が生じることを、腱鞘炎(けんしょうえん)と呼びます。

下記のイラストを見てください。手首の腱の構造を表したものです。青い部分が「腱鞘」です。

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上記のイラストから分かるとおり、腱鞘の中には2つの腱が走行しています。長母指外転筋腱(ちょうぼしがいてんきんけん)短母指伸筋腱(たんぼししんきんけん)です。

長母指外転筋腱(ちょうぼしがいてんきんけん)は、親指を伸ばす働きをしています。短母指伸筋腱(たんぼししんきんけん)は、親指を広げる働きをしています。

 

(1)指の構造

手の指を伸ばすと、手の甲に筋状の組織が浮き上がります。この浮き上がった筋状の組織が、「伸筋腱(しんきんけん)」です。伸筋腱は、手の指を伸ばす役割を果たしています。

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上のイラストを見てください。伸筋腱がひものように横に伸びており、その周りを矢状索(しじょうさく)が支えています。矢状索は、伸筋腱が中央部からずれることのないように支える組織です。

 

(2)屈筋腱(くっきんけん)

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手指の屈筋腱には、2種類あります。「深指屈筋腱(しんしくっきんけん)」と「浅指屈筋腱(せんしくっきんけん)」です。

 

(3)腱鞘炎(けんしょうえん)

手の腱は、腱鞘というトンネルを通っています。トンネルの中を通っているため、走行が安定して、位置がずれることもありません。このため、筋肉の力を効率的に骨に伝えることができます

しかし、物を掴(つか)んだり離したりする作業を繰り返すと、そのたびに腱と腱鞘がこすれあいます。こすれあう頻度が多くなると、腱鞘の内側の柔らかい膜に炎症が起きます。

腱鞘の内側に炎症が生じると、指を動かすたびに痛みや痺れ(しびれ)を感じます。

これが「腱鞘炎(けんしょうえん)」と呼ばれる状態です。

 

(4)ド・ケルバン病

右手首の腱鞘炎で代表的なものとして、「ド・ケルバン病」という症状があります。

ド・ケルバン病とは、「腱が走行するトンネルが炎症を起こし、トンネルの空間が狭くなって腱の滑走(かっそう)が妨げられる」という症状です。

テニスの選手など、手首を酷使するスポーツをする人に発症しやすい症状です。

ド・ケルバン病を発症すると、長母指外転筋腱(ちょうぼしがいてんきんけん)と短母指伸筋腱(たんぼししんきんけん)の走行が妨げられてしまいます。このため、親指を思いどおりに動かすことができなくなります

親指を動かすたびに痛みが生じるため、物を掴(つか)んだり持ち上げたりすることが困難となります。

その他の症状としては、手首に腫れ(はれ)や痺れ(しびれ)が生じます。手首の表面に軽い熱感が生じることもあります。

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ド・ケルバン病の診断は、「フィンケルシュタインテスト」によって行います。親指を曲げて手のひらをグーの状態にしたときに、小指側に手首を曲げると激痛が生じる場合に、ド・ケルバン病と診断します。

ド・ケルバン病の治療には、下記の3種類があります。

 ・軟膏(なんこう)で炎症を抑え、装具によって固定をする

 ・腱鞘内にステロイド注射を行い、装具によって固定をする

 ・局所麻酔により皮下腱鞘の切開を行い、日帰り手術を行う

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     保存療法        ステロイドの注射        腱鞘切開術

 

(5)ばね指

腱鞘炎が進行すると、指にひっかかりが生じる「ばね指」の状態となることがあります。

「ばね指」という名前は、指を伸ばす際にばねが弾(はじ)かれたような動きをするところから付けられました。「弾撥指(だんぱつし)」と呼ばれることもあります。

ばね指の状態になると、指の曲げ伸ばしが思うようにできなくなり、指を伸ばすたびに引っかかるような違和感を感じます。

指の付け根に痛みを感じることもあります。特に、親指と中指に痛みが生じることが多いといわれています。痛みが重症なケースでは、指を動かすことが全くできなくなります。

 

(6)後遺障害

腱鞘炎を発症しても、治療が適切に行われれば後遺症が生じることはありません

ただし、腱鞘炎を放置して症状が悪化した場合には、後遺症が生じることがあります。深刻な後遺症のケースでは、筋肉が拘縮(こうしゅく)して、手首や指を動かすことができなくなります。

痛みなどの神経症状が残った場合は、痛みそのものを理由として、後遺障害等級14級9号に認定される可能性があります。痛みが激しい場合は、後遺障害等級12級13号の対象となります。

 

(7)後遺障害を申請する際の注意点

後遺障害の等級は、後遺障害診断書によって審査されます。つまり、この後遺障害診断書にどのような記載をするかによって、賠償金額が大きく変わります。

後遺障害等級として何級に認定されるかによって、交通事故の示談金は大きく変わります。個別事案によって金額は異なりますが、弁護士が交渉した場合は、後遺障害等級14級のケースではおよそ250万~300万円程度、後遺障害等級12級であればおよそ500万~1,000万円程度の賠償金額となる可能性があります。

後遺障害診断書は、病院で記載してもらいます。しかし、病院で記載を行う人は、法律の専門家ではありません。「どのような記載をすると示談の際に有利となるか」を考慮に入れて記載をすることはありません。

このため、後遺障害を申請する場合は、病院に後遺障害診断書を持っていく前に、交通事故に精通した弁護士にご依頼されることをお勧めいたします。病院での記載は、医学的な観点によって行われますが、法律的な観点によって行われることはありません。当事務所にご相談していただければ、後遺障害診断書を作成する際のポイントについて、法律的な観点からアドバイスをいたします。

 

どのような点が重要なポイントとなるかは、被害者の症状によってケースバイケースです。症状によっては、XP(レントゲン)が有利な証拠となる場合もあれば、MRIが有用な証拠となる場合もあります。被害者の方に最大限有利となる後遺障害診断書を作成するためには、交通事故に精通した弁護士にご相談されることをお勧めいたします。

 

適切な示談金を獲得するためには、後遺障害の申請を慎重に行わなければいけません。同じような後遺症に悩んでいる場合であっても、後遺障害の申請の仕方によって、12級に認定される場合もあれば、14級に認定される場合もあります。

当事務所では、日頃から交通事故の紛争解決に力を入れており、後遺障害の申請について豊富な実績と経験があります。腱鞘炎の症状でお悩みの方は、いつでもお気軽にご相談ください。

 アジア総合法律事務所では、福岡のみならず、九州、全国からご相談やご依頼を受け付けております。

当事務所には、年間約200件にのぼる交通事故・後遺障害のご相談が寄せられます。
多くは福岡県内の方ですが、県外からのご相談者もいらっしゃいます。

詳しくは「解決事例」へ

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