後遺障害事例

腰部捻挫・外傷性腰部症候群

1.腰部捻挫・外傷性腰部症候群(ようぶねんざ・がいしょうせいようぶしょうこうぐん)とは

 

腰部捻挫、外傷性腰部症候群とは、腰椎が急激な衝撃を受けることにより、不自然な形にしなり、損傷を受けることによって発症する症状です。交通事故では、追突事故のケースで発症することが多いです。

人間の脊柱は、合計25個ある「椎骨」によって構成されています。腰椎は5つあり、左右に「関節包」に包まれた「椎間関節」という関節があって、それぞれが椎間板や靱帯、筋肉によってつながっています。

交通事故で、腰椎が過伸展状態となってしまうと、関節包や椎間板、靱帯、筋肉などの一部が引っ張られたり断裂したりして、腰部捻挫となります。

 

交通事故が起こったとき、腰部捻挫・外傷性腰部症候群は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の既往症がある被害者に多発する傾向があり、そういったケースでは重症化しやすく、固定術が必要になることもあります。

 

診断書では、頚部捻挫と腰部捻挫が併記されることが多いですが、後遺障害認定の際に重視されるのは、頚部捻挫や外傷性頚部症候群の方であることが多いです。

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2.外傷性腰部症候群における後遺障害のポイント

 

2-1.損保料率機構調査事務所が公表する、外傷性腰部症候群の149号の後遺障害認定要件

交通事故が原因で外傷性腰部症候群になったら、後遺障害149号の認定を受けることが多いです。

損保料率算定機構調査事務所は、以下のような認定要件のもとに、後遺障害を認定しています。

 

「外傷性腰部症候群に起因する症状が、神経学的検査所見や画像所見から証明することはできないが、①受傷時の状態や②治療の経過などから③連続性、一貫性が認められ、説明可能な症状であり、④単なる故意の誇張ではないと医学的に推定されるもの。」 

以下で、弁護士が詳しく認定要件をご説明します。

 

 

2-2.各要件のポイント

受傷時の状態とは

「受傷時の状態」とは、事故発生状況です。

つまり、それなりの衝撃がないと後遺障害としては認められない、ということです。

たとえば、四輪車同士の衝突事故の場合、30万円以上の物損被害が出たようなケースを想定しています。バンパーの交換が必要な程度の事故では、後遺障害は認定されません。

(このように、物損被害状況も後遺障害認定の参考になるので、当法律事務所における無料相談では、弁護士の方から、物損の修理費用についても確認するようにしています。)

 

治療の経過について

「治療の経過」としては、事故直後から、腰部の痛み以外に、左右どちらかの下腿~足趾にかけて、脱力感やしびれなどの神経根症状が継続している必要があります。単なる腰部痛やそれに伴う胸腰椎における運動制限では、後遺障害認定を受けられません。また、事故から数カ月後に発症した場合、事故との因果関係が否定されます。

そこで、当法律事務所でも、事故直後からの症状を確認します。

14級9号の場合、被害者の方が目立ったしびれを感じておられないこともありますから、症状の範囲をわかりやすくご説明して、質問を繰り返し、正しい見極めを行っています。

 

連続性、一貫性について

「連続性、一貫性」とは、継続的に治療やリハビリ通院を続けていることです。

後遺障害は、被害者の方が、病状に応じた充分な治療をしても症状が残存した場合にのみ認められるものですから、通院日数が少ないと、症状はそれほど酷くないと判断され、後遺障害がないと判断されることもあります。

 

整骨院への通院について

6カ月以上が経過したとしても、整骨院でしか施術を受けていないと(つまり、病院への通院実績が全くない場合)、後遺障害の認定を受けにくくなってしまうことがあります。

整骨院の先生は医師ではなく柔道整復師であり、整骨院では「治療」を受けることができないからです。レントゲンやMRIによる画像診断も受けることができません。

交通事故の治療で整骨院への通院も有効なケースがありますが、その場合には、まずは病院に行って医師による診察を受けて、医師の同意を得た上で整骨院に通院するのが良いでしょう。

 

単なる故意の誇張ではないこと

「単なる故意の誇張ではない」とは、被害者に常識と信憑性があることを意味します。

弁護士としての経験上、交通事故の程度(車両の損傷の程度)に比べて、症状が釣り合わなかったり、通院期間が長いと判断されたりする場合は、後遺障害の認定は難しいということもあります。

このように、受傷機転(交通事故の発生)から、治療経過や治療内容、症状等の一貫性も重要な要素です。

 

 

 

以上をまとめると、以下の通りです。

  • たとえ、神経学的検査所見や画像所見などでは、外傷性腰部症候群の症状が証明できていなくても
  • 痛みや痺れを発生させるだけの交通事故に遭い、自覚症状があって、原因を突き止めるために早期に医師の診察を受けており、MRIの撮影も受けている。
  • 通院先も妥当で通院実日数も多く、受傷後、痛みや痺れが継続していることが推測できる。
  • このような、交通事故から現在に至るまでの状況を総合して考えると、後遺障害として認められる。

 

交通事故患者のみなさまが後遺障害の申請をされたとき、調査事務所において、その方の症状に応じた適切な後遺障害の認定が受けられるようにサポートすることが私たち弁護士の役割です。

 

アジア総合法律事務所では、福岡のみならず、九州、全国からご相談やご依頼を受け付けておりますのでお気軽にご相談ください。

当事務所には、年間約200件にのぼる交通事故・後遺障害のご相談が寄せられます。
多くは福岡県内の方ですが、県外からのご相談者もいらっしゃいます。

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